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とっておきインド花綴り

著者:西岡直樹(文と絵)


ジャンル:植物/海外紀行
小B6判(タテ174mm×ヨコ112mm) 上製本 300頁
定価:本体2,700円+税
ISBN 978-4-89618-070-1 C0095
2020年11月15日発行
装幀:菊地信義


インドの暮らしのなかで出会った植物の話と著者自身の絵からなる読み物であり、植物事典としての役割も兼ね備える独自な印度植物誌として長年親しまれてきた、一連の『インド花綴り』の最後を締めくくる本。

▶︎目次
赤いヒマ   アカバヤトロパ
庭先の常備薬   アダトダ・ヴァシカ
甘くやるせない香り   アダン
内に隠し持つ鮮やかな青   インド藍2種
赤く乾いた大地のにおい   インドアスパラガス
春の妖精   オクナ・スクアロサ
とげだらけの枝   カイル
地上に最初に生えた木   カラム
瓔珞にひけをとらない美しい花   キダチヨウラク          
効きめのある苦み   ギマ・シャーク
「私たちのバギーチャー」   キョウチクトウ
ベンガルの夏の初め   ギョボク
瞑想の座   クシャソウ
メキシコ生まれ   クズイモ               
森の精   クルチ
紫色のかすみ   クロヨナ
昼の宝石   ゴジカ
「ティルをタルにする」  ゴマ
インドで初めて食べた洋野菜   コールラビ
実の断面は星形   ゴレンシ
「石榴王子」  ザクロ
えぐい物の代表   サトイモ
ムリにグルを添えて  サトウキビ
雷よけ  サボテンタイゲキ
ブートが住む  シェオラ
釣り鐘形のイヤリング  シマイチビ
食わず嫌い  シマホオズキ
軽いけれど高価な物  ショウズクとサフラン
「ボシコロン」  シロアコン
2束1ルピー  スイレン
なじみの草  センシンレン
魔物の木  ソリザヤノキ
美しい薬木  タイワンニンジンボク
この世の最後の乗り物  タケ2種
クリシュナ賛歌  タマール
すっとした香気  タマラグス
旺盛な生命力  チガヤ
便利な野菜  ツルムラサキ
熱帯の庭  ツンベルギア3種
値打ち物  トウ
絶交のしるし  トウガラシ
質実剛健を尊ぶ  トウジンビエ
空色の小さな花  ニオイクロタネソウ
こずえを渡る大蛇  バーリイバウヒニア
蝶が舞う  ハナシュクシャ
「骨接ぎ」  ハルジョラ
根で枝に縛りつく  バンダ・テッセラタ
赤い雄しべ  ヒジョル
のびやかな生命感  ヒマ
遠くまでにおう物  ヒロハクチナシ
モノサ霊験記  ヒンタル
ちょうほうな野菜  フジマメ
味に病みつき  ヘクソカズラ
食用が主流  ヘチマとトカドヘチマ
花ヘンナ  ホウセンカ
インドの柿  ボンベイコクタンとベンガルガキ
触ると葉を閉じる草  ミズオジギソウ
未熟果をカレーの具に  ミミイチジク
インドのせっけん  ムクロジ
運命を書き記すペン  ムンジャソウ
千のマツリカ  ヤエザキクサギ
ナザルよけ  ライム
南国への憧れ  ルリマツリとインドマツリとアカマツリ
食べ応えのない感じ  レンブ

▶︎著者プロフィール
西岡直樹(にしおか なおき)
1946年、宮崎県に生まれる。宇都宮大学農学部卒業。1973年から78年まで、インド西ベンガル州のビッショ・バロティー大学、コルカタのジャドブプル大学ベンガル語学科に留学。その間、村々を巡り、民話の収集、植物の観察をする。1989年から西ベンガル州ビルブム県の村に植物染色・織・縫製の工房を西岡由利子と共に設立、以後毎年長期滞在する。
著書に『インド花綴り』『続・インド花綴り』『定本 インド花綴り』(木犀社)、『インドの樹、ベンガルの大地』(講談社文庫)、『インド動物ものがたり』『サラソウジュの木の下で――インド植物ものがたり』『花みちくさ』(平凡社)、『サンタルのもりのおおきなき』月刊「こどものとも絵本」2014年11月(福音館書店)などのほか、訳書にサタジット・レイ著『黄金の城塞』『消えた象神』(くもん出版)などがある。